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2021.02.04

賃貸住宅管理業法の改正により、不動産管理業務はどう変わる?第20条定期報告とは?WealthPark石村が徹底解説!

2021年1月、WealthParkでは、賃貸住宅管理業法の改正に伴う制度内容の変更事項や、今後の見通しなどについて、管理会社様に向けた説明を行いました。
今後の不動産業の運営において、大変重要な変更事項であるため、多くのお客様に向けて周知させて頂きたく、文字起こし形式でお届けします。

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本記事におけるデータ(登壇者の役職、アンケートデータなど)は全て2021年1月時点のものです。

目次

賃貸住宅管理業法とは!?

はじめに、公益財団法人日本賃貸住宅管理協会ホームページを参考に、賃貸借管理行法の概要についてご紹介します。

賃貸住宅管理業法とは、 良好な居住環境の確保を図るため、「賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律案」として令和2年6月12日、可決成立した法律です。

この法律は、下記で説明する2つの柱によって構成されています。

1つ目の柱は、サブリース業者と所有者との間の賃貸借契約の適正化に関わる措置です。

この措置とは、サブリース業者のマスターリース契約を規制した内容で構成されています。

2つ目の柱は、賃貸借契約に関わる管理業者の登録制度に関する内容です。

また、この2つの柱の関係性ですが、それぞれの規制に該当する場合は、各内容について従わなければならないとされています。

そのことから、賃貸借契約の登録制度の条件に該当し、かつ、サブリース業者としての事業も運営している場合、両方の規制に従う必要があるため注意が必要です。

 

サブリース事業者・賃貸住宅管理者

「出典:公益財団法人日本賃貸住宅管理協会ホームページ

 

ここからは、2つの措置についてそれぞれの概要を説明します。

はじめに説明するのは、サブリース業者のマスターリース契約に関する措置についてです。

この制度によって、サブリース契約に関連するトラブルを未然に防止するため、全てのサブリース業者の勧誘時や契約締結時に一定の規制が課されます。

また、サブリースが1戸のみであっても、規制の対象として当てはまるため、注意が必要です。

さらに、この規制で注意しなければならない点は、サブリース業者と組んで勧誘を行う勧誘者も対象となる点です。

この場合、勧誘者としては、例えばサブリース業者の親会社である建設業者やハウスメーカーなどが想定されます。

この規制に対してサブリース業者や勧誘者に違反があった場合、業務停止命令などの厳しい措置が課されるので注意が必要です。

 

サブリース業者の構図

 

「出典:公益財団法人日本賃貸住宅管理協会ホームページ

 

サブリースに関する規制としては主要なものは主に3点です。

1つ目は、不当な勧誘行為の禁止です。

不当勧誘とは、サブリース業者や勧誘者によるマスターリース契約の勧誘時に、家賃の減額リスクなど相手の契約判断に影響を与える事項について故意に事実を伝えなかったり、不実を伝える行為が該当します。

事例を挙げると、サブリースの勧誘をする際「このサブリースは絶対に儲かります」「家賃の減額リスクはありません」などの文言を伝えることは違反行為に該当するといえます。

2つ目は、誇大広告等の禁止です。

新聞広告、自社ホームページ、営業資料などの販促物を利用し、不当勧誘行為として該当する内容を提示し宣伝することも違反行為であるため処罰の対象となります。

そして最後に挙げられるのは、マスターリース契約締結前の重要事項説明です。

サブリース業者は、この規制に従いマスターリース契約締結前にオーナーに対し、家賃・契約期間・家賃見直しの期間などの内容を記載した書面を重要事項説明書として交付し、説明しなければなりません。

契約締結前の重要事項の説明は、以前は、任意の制度として求めれられていましたが、今回の法改正によって正式に法律化されました。

2本目の柱となる制度は、これまで任意であった賃貸住宅管理業の登録制度を創設したものです。

この規制の目的は、賃貸住宅における良好な居住環境の確保とともに、業界の健全な発展・育成を図るためであるとされており、委託を受けて賃貸住宅の維持保全や金銭の管理を行う賃貸借契約事業者に対して国土交通大臣の登録を義務付けた制度とされています。

この制度は現在、任意の制度として運用されていますが、今回の法律施行によって義務化されますが、管理戸数が200戸未満の業者は引き続き任意登録の対象となり、全ての賃貸住宅管理業者が義務化の対象となるわけではありません。

 

 

賃貸住宅管理業者の構図

 

「出典:公益財団法人日本賃貸住宅管理協会ホームページ

 

また、登録した業者は以下で紹介する4つの取り決めに従わなければならないとされています。

4つの義務として該当する内容は、「業務管理者の事業所ごとの配置」「管理受託締結前の重要事項の説明義務」「家賃などの財産の分別管理」「契約の相手方に業務の実施状況などの定期報告義務」です。

なお、定期報告義務については当セミナーのコアトピックになりますので後ほど詳細を説明いたします。

ここからは、賃貸住宅管理業法律の施行スケジュールについてご案内します。

内容によっては準備期間などが必要であり、先行して準備を行う必要です。

スケジュール感を把握した上で、施行までに遅れないように計画的な準備を心がけましょう。

 

不動産管理業法のスケジュール

 

「出典:公益財団法人日本賃貸住宅管理協会ホームページ

 

賃貸住宅管理業法は、令和2年6月12日に法案成立し、令和2年6月19日に交付されました。

今回の法律施行スケジュールを把握する上で重要なポイントは、1つ目の柱であるサブリース部分と2つ目の柱である登録制度部分の施行スケジュールのタイミングが2つに分割されている点です。

先に、サブリースの部分が施行するスケジュール運用となっており、令和2年10月16日付で法律に関するより具体的な内容を示した政省令やガイドラインの公表が行われ、同年12月15日付で既に施行されています。

これは、法律の交付から6ヶ月以内の施行をベンチマークしたことが理由です。

一方、2つ目の登録制度に関しては、詳しい時期は未定ですが、令和3年の前半に政省令、ガイドラインなどの公表が行われる予定です。

そして交付から1年以内となる、令和3年6月18日に、法律の登録制度部分が施行される予定とされています。

施行後、対象となる業者は国に登録をしていくことになりますが、登録における猶予期間が1年と設定されているため、対象となる業者は施行から1年以内である令和3年6月までに登録を完了させなければなりません。

令和4年6月には、猶予期間が終了し、完全施行となります。

猶予期間終了後、管理戸数が200戸以上の業者であるにも関わらず、登録ができていない場合、無免許営業として厳しい処罰の対象となりますので充分に注意しましょう。

 

賃貸住宅管理業法:第20条定期報告って何?

ここまでの説明で、今回交付され施行が決定された、賃貸住宅管理業法の概要をご説明しました。

今回、賃貸住宅管理業法に中でもサブリース部分に関しては、既に施行されていますが、登録制度部分については、

政省令やガイドラインに関する具体的事項が未だに公表されておりません(時期未定)。

また、登録制度部分の対象者となる管理物件200戸以上の業者の方は、サブリース業者の方よりも全体的な対象企業数が多く、自分たちの業務内容が法律の施行によってどのように変化するのか気にされている方も多いのではないでしょうか?

今回の法律改正によって義務化された主要な業務は「業務管理者の事業所ごとの配置」「管理受託締結前の重要事項の説明義務」「家賃などの財産の分別管理」「契約の相手方に業務の実施状況などの定期報告義務」の4つです。

これらの業務は、既に任意の登録を行い実施されている業者の方も多くいらっしゃると思いますが、法改正に伴い、追加での業務オペレーションを要する方も多いと考えられます。

4つの業務が義務化されることにより、既存業務それぞれ追加で業務が発生する企業もいらっしゃるかと思いますが、

その中でも第20条定期報告義務は、報告義務が発生するタイミングが多いだけでなく、突発的な発生が想定される要件です。

第20条定期報告義務は、法律上の文言で「賃貸住宅管理業者は、管理業務の実施状況その他の国土交通省令で定める事項について、国土交通省令で定めることによ り、定期的に、委託者に報告しなければならない。」とされています。

この規定の目的は、入居者の居住に大きな影響を与えるリスクを定期的な報告によって未然防止することとされており、修繕の状況などについて定期的な報告義務を課すことで、重大な問題に発展するなる前にトラブルの芽を摘むことです。

具体例としては、例えば、家賃の収受を毎月行っている場合、入金のタイミングでの報告及び、修繕費用などを明記し差し引いた額を記載した明細を渡すことが報告義務として課されることなどが挙げられます。

2021年1月時点では、このように大枠の取り決めのみ明らかになっている状況ですが、政省令やガイドラインの公表により情報がアップデートされ次第、順次ご報告させて頂く予定です。

なお、管理業者は、リフォームや修繕など突発的に生じた場合、工事終了後、金銭の精算や軽微なものも含め修繕が終了したことに関する内容を遅滞なく報告することが必要となりますが、報告の手段として郵送以外にメールなどの使用も認められています。

また、自社でクラウドシステムなどを使用し、オーナーページなどを開設している場合は、インターネット上での報告も可能です。

 

緊急事態宣言下での柔軟な体制づくりが必要に

新型コロナウイルスによる緊急自体宣言下で、多くの企業には柔軟な体制を組織することが求められています。

東京都では、「テレワーク緊急強化月間」を設定し、出勤者数の7割削減に向けて、「週3日・社員の6割以上」のテレワーク実施を事業者の皆様に強く要請してます。2021年1月22日の報道発表資料の調査結果では、(1) 都内企業(従業員30人以上)のテレワーク導入率は57.1%。12月時点の調査(51.4%)に比べて約6ポイント上昇。従業員規模別に導入率を比較すると、企業規模が大きくなるにつれて、導入率も高くなる、(2) テレワークを実施した社員は、平均約5割(50.4%)と、12月時点(51.6%)に比べて、ほぼ横ばい。(3) 緊急事態宣言期間中のテレワークの実施回数は、週3日以上が約6割を占めている。都発表。

しかし、不動産業界は、業務(建設 /仲介 / 管理)や、エリア・部門・役職等、によりテレワーク / リモートワークの、実施可否や出社比率も異なりますが、各企業は従来のオペレーションやマネジメント手法の大きな変化に対応していかなければなりません。

また、コロナ禍で新たに定着した「テレワーク」「リモートワーク」

などの流れは、今後そのまま定着するとの予想されており、このような時代の波への対応は不動産関連の企業にも求められます。

今回ご紹介した第20条定期報告義務は、リフォームや修繕業務、またそれらに伴う金銭の移動などは不定期かつ頻繁に発生する業務です。

また、管理業者には、修繕や金銭の移動と連動して、業務内容を遅滞なく報告する義務が発生します。

このように、不定期かつ頻繁に発生する業務を効率よく確実に処理していくことが、デジタル化時代を生き抜く上では大変重要です。

新たな時代の波に対応しつつ、課せられた義務を着実に遂行するためには、連絡手段ひとつにしても従来の方法に囚われず、効率的かつ生産的な手法を選択することが求められるでしょう。

 

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