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2022.12.19

「殻をやぶり続けたい」休学、起業、売却…そして次のチャレンジへ

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「正義と正義」の戦いが面白い

「谷崎潤一郎の文章を読むと、美しい景色が頭の中に広がるんです。」

青山学院大学 経済学部の黒田駿佑は、谷崎に惹かれたきっかけを次のように語る。

「中学1年生の頃、図書館でたまたま『春琴抄』を手に取ったんです。読んでみたら谷崎の世界に一気に引き込まれ、その場で無我夢中で読みました。そこから彼の著作は全て読み尽くし、現在は谷崎潤一郎の小説を統計分析にかけて卒業論文を書いています。」

愛読書について熱く語ってくれた黒田は、小学生の頃に本の面白さを知ったという。

「誕生日プレゼントで『三国志』の本を買ってもらったことがきっかけです。三国志は、人間模様や戦略的な面白さもありますが、それ以上に正義と正義が戦っていることが興味深かったんです。多くのアニメや戦隊物では正義と悪の戦いが描かれますが、三国志は一味ちがいました。」

なぜ?なぜ?なぜ?

黒田の話を聞いていると、その知的好奇心や視点の鋭さに驚かされる。

「小さい頃、よく両親の買い物について行っていました。ある時、スーパーでは同じような商品でも値段が違うこと、どの店も似たような商品配列になっていることが気になったんです。両親にその理由を聞いてみると『なぜこうなっていると思う?』と逆に質問されて。その時は幼いながらも自分で考えようとしました。」

黒田の好奇心は小学生になってからも変わらなかった。

「神社とお寺の違いって何だろう、なぜお金は1000円からお札になるんだろう、なぜお正月にお節料理を食べるんだろう。そのような身近な物事や慣習への興味がわくと、まず自分なりに仮説を立てるんです。その後に本を読んだり現地に赴いたりして仮説の正誤を確認します。自分の世界が広がることが楽しいんですよね。今でも博物館に行くと3〜4時間は出てきませんよ(笑)」

信念を貫き通すために下した決断

人生における大きな決断には、その人の信念が垣間見れる。黒田にとっての最初の決断はどのようなものだったのだろうか。

「中学3年生の夏に、サッカー部を辞めたことです。最後の大会の2週間前でした。サッカーは小学生の頃から続けていたスポーツで、退部は苦渋の決断でした。理由は、顧問の先生を信用できなくなったからでした。」

それは黒田が中学1年生の頃までさかのぼる。ある日、学校で財布の盗難事件が発生した。サッカー部の顧問を含む4人の教師らは、証拠が無いにもかかわらず黒田を犯人だと決めつけ、何時間も説教をした。

「勉強しなくても好成績を収められていたのもあり、もともと先生方からは好かれていませんでした。また顧問の先生は、少数の生徒を悪者扱いしてチームやクラスをまとめる人だったので、その時は私が標的にされたようです。」

黒田は泣き寝入りせざるをえなかった。ところが2年ほど経った頃、再び同様の事件が起こった。その時は財布を盗んだ生徒が見つかった。どうやら2年前の件もその生徒が起こしたようだった。しかし、サッカー部の顧問から黒田に対する謝罪は一切なかった。それが決定打となり、顧問を人として信じられなくなった。

「不信感を2週間だけ我慢すれば、部活は続けられました。しかし、私は何一つ間違った行いはしていない。自分の信念を貫き通すために辞める決断をしました。」

起業 〜自らお金の流れを作る挑戦〜

「人生最大の決断は、大学を休学したことと、その3年後に復学したことです。私は高校時代から自主的に経済学を学んでいたため、大学の授業は既知の内容ばかりでした。昔から新しいことを学んだり、0を1にする過程が好きだったので、大学で自分の世界が広がらない事実に絶望しました。」

2年間通ってみたものの、ついに気持ちの限界がきた。そして大学を辞めることを考えた。しかし両親とも話し合い、一度休学をしてから先の進路を考えるという結論に至った。

黒田は休学中に、自分でお金の流れを作ってみようと思い立ち、メンズコスメのアフィリエイト事業で起業することにした。

「高校生の頃に肌荒れに悩んでいましたが、当時はWebサイトで信頼できる情報や商品にたどり着くのが難しかったんです。その経験からメンズコスメに着目しました。また、当時は競合も少なくビジネスチャンスも感じました。」

黒田は事業にのめり込み、最高月商は100万円に達するまでになった。

殻をやぶり続けたい

事業を始めて2年が過ぎた頃、売上成長が鈍化し始めた。

「当時、検索サイトのアルゴリズムが大幅に更新され、個人サイトでは薬機法関連のキーワードが上位表示されづらくなりました。またメンズコスメの専門サイトも出はじめ、個人で収益を上げることが難しくなっていました。」

黒田は、Webサイトの数を増やす、別のジャンルに挑戦する、リスティング広告を出すなど、あらゆる手を尽くした。

「それでも売上が改善する兆しはありませんでした。止まった成長の後に待ち受けるのは衰退のみだと思いました。人生で初めて、自分の力が通用しないという事実を突きつけられました。」

その後、約3年ものあいだ育ててきた事業をすべて売却することにした。初めて味わった挫折だった。

「最初はかなり辛かったです。でも徐々に、自分にはまだ大きくなれるチャンスがあるんだと肯定的に捉えられるようになっていきました。」

別の角度から自分を見つめ直すことで殻を破れるかもしれないと思い、黒田は3年ぶりに大学に戻ることを決意した。

未来の姿が想像できないからこそ、WealthParkで挑戦する

卒業後は就職しようと決めていた黒田。自身の性格や経験から、インターネット業界を中心に見ていたという。

「その中でもビジョンやミッションが強い会社を探していました。事業やサービスに惹かれて入社したとしても、業界の中で順位が下がったり、時には事業撤退をしたりすることもありますよね。そうなった時に、会社を好きでいられなくなる気がしたんです。一方でビジョンやミッションが頻繁に変わることはないですし、そこに興味を持てたり共感できたりすると、モチベーション高く働けると思ったんです。」

そして、数ある会社の中でWealthParkに惹かれた理由を次のように語ってくれた。

「人が最初に話す内容って、その人が一番大事にしていることだと思うんです。WealthParkの社員さんは、まずビジョンやミッションについてじっくり語ってくださいました。私が一番関心を持っている部分だったので強烈に惹かれましたし、話を聞いていてワクワクしました。」

就職活動は順調に進み、黒田はWEBマーケティングの会社からも内定をもらったという。

しかし最終的にWealthParkへの入社を決断する。なぜ黒田の起業分野と重なるWEBマーケティングの業界を選ばなかったのだろうか。疑問をぶつけてみた。

「WEBマーケティングの会社に入れば、苦労や困難は少ないだろうと思いました。でも経験した領域だからこそ、3年後、5年後の自分の姿が想像できてしまったんです。自分の殻を破りたいと思って復学、就職を決意した私は、自分にとってよりチャレンジングなWealthParkを選びました。」

ここまで黒田の人生を追ってきたが、最後は彼から候補者の方々へのメッセージで締め括らせていただきたい。

「面談や面接では、自分が好きなもの、熱中しているものについて精一杯話すのがいいと思います。その熱量は、どんな仕事にも活きると思うので大事にして欲しいです。私自身も、何かに熱中して取り組んでいる人とお話することが好きですし、そのような方と一緒にお仕事できることを楽しみにしています。」

<インタビュアー>
渡邉あす香|Asuka Watanabe
愛知県出身。大学卒業後に人材会社に入社。
企業のITエンジニア採用支援に5年間従事した後、2020年にフリーのライターに転身。現在は就転職や採用関連の記事を中心に執筆している。

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