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2021.08.20

特別対談企画(前編)日本エイジェント乃万氏に聞く、管理会社二代目社長の奮闘と伝えたい思い

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「不動産管理会社のいまを知る」をテーマに、業界をリードするゲストをお迎えし、貴重なお話をお伺いする連載企画。第10回は、愛媛県と東京都に拠点を持ち、管理戸数14,000戸を突破する、株式会社日本エイジェント代表取締役社長 乃万春樹氏にお話を伺いました。
前編では、二代目として乃万氏が日本エイジェントに入社されるまでのストーリー、一任された東京出店へのご挑戦や日本エイジェントの根底に流れる企業文化についてお聞きしました。(前編/全2回)

ゲストプロフィール

株式会社 日本エイジェント代表取締役社長 乃万 春樹氏
大学卒業後、インテリアメーカー、東京の不動産会社に勤め、2010年日本エイジェント入社。各種プロジェクトの立ち上げ、採用、『人財』育成など組織づくりに幅広く従事。2013年に東京事業部、2017年に国際事業部を設立し、デジタルマーケティングにも注力する。「Big(巨大企業)よりGood(一流企業)」をビジョンに掲げ、常にチャレンジングな取り組みを行なっている。プライベートでは、毎月家族や社員と、時にはソロで、趣味のキャンプを楽しみ、「バーベキューインストラクター」の資格も所有する。

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業界の常識を変えることにこそ、ビジネスチャンスがある

――まずは、日本エイジェント様について、ご紹介いただけますでしょうか。
愛媛県松山市に本社を置く総合不動産会社で、主要事業は賃貸管理、仲介、不動産売買です。1981年に私の父が創業し、今年で40年目を迎えることができました。従業員数は160名で、愛媛に11店舗、そのうち5店舗が無人店舗システムを使用する「スタッフレスショップ」、加えて東京に2店舗構えています。また、お客様がお部屋探しの来店場所をシェアオフィスから選べる、サテライトオフィスも16拠点あります。ユニークな取り組みとしては、入居者様のお困りごとを24時間365日対応する「レスQセンター」の設置、「スタッフレスショップ」の150店舗のフランチャイズ展開、外国人のお客様のお部屋探しに特化したサービス「wagaya Japan」の立ち上げ、またそのノウハウや情報の全国の不動産会社様への共有などが挙げられると思います。

――40年という歴史を通じて着実に地域に根付かれていると同時に、一貫して新しい取り組みに挑戦される姿勢が御社の特徴でもありますよね。今年7月に社長に就任されるまでの変遷も含めて、乃万社長ご自身のキャリアについてもお伺いさせてください。

学生時代から起業を考えていたので、実は日本エイジェントを継ぐことは考えていませんでした。輸入家具とインテリアデザインのビジネスを自分でやりたくて、大学在学中は留学して見聞を広げたり、大学の授業と並行してインテリアコーディネーターの専門学校に通ったりしていました。卒業後は、夢への一歩として、クロスや床材を販売する大手インテリアメーカーに就職しました。
インテリアメーカーでは朝から晩までクロスを販売していたのですが、ある時に白の量産クロスを大量に購入する顧客が、賃貸管理会社だったことを知りました。今でこそお客様にクロスを選んでいただける賃貸物件も増えましたが、当時の賃貸管理業界ではインテリアデザインへの視点はほとんどなかったんですよね。多種類のクロスを取り揃えて、お客様の趣味やライフスタイルに合ったデザインを提案したかった私からすると、賃貸管理業界のやり方はお客様に選ぶ楽しみを提供していない様に映りました。その反面、こうした業界の常識を変えることにビジネスチャンスがあるとも感じました。そんな気づきから、実家の不動産会社を継いで、インテリアデザインの要素を賃貸ビジネスに取り入れれば、この業界をもっと面白くできるのではという発想に繋がっていきました。これからは「賃貸xデザイン」が一つの武器になっていくと確信し、インテリアメーカーを退社して、東京の不動産会社での3年の修行期間を経て、愛媛に帰ってきました。

一社員として入社し、3年かけて全部署の現場を経験


――別の業界で得た気づきが家業を継ぐことのきっかけになったのですね。東京の不動産会社での修行期間の中では、どの様な学びがあったのでしょうか。

当時の業界の中でも非常に勢いのある会社でしたし、不動産バブルの時期に入社して、途中でバブルが崩壊したので、私の人生において激動の3年でした。リーシングの店長職から経営企画に異動したタイミングで景気が後退し、業績の悪化を経営の視点からリアルに数字で追っていくことになりました。また、社長が交代して、社員が肩を叩かれ始め、社内の空気が変わっていく瞬間に立ち会いました。この経験を通じて、会社が社員を守ることの大変さ、厳しさを目の当たりにし、自分が経営者になるにあたっての貴重な勉強をさせてもらったと思っています。

――一つの会社の栄枯盛衰のサイクルを身をもって学ぶという経験を積まれて、愛媛に戻られたのですね。日本エイジェント様にはどの様な形で参画されたのでしょうか。

二代目として多少なりともコンプレックスはあり、舐められたらいけないという気持ちで戻ったものの(笑)、とてもウェルカムな態度で迎え入れてもらいました。会社の雰囲気も非常に良く、不必要な派閥もなく、現会長がそうした企業文化を着実につくってきた証だと強く感じましたし、社員のみんなにも感謝しました。
入社時は一社員からスタートし、それぞれのスタッフの仕事を深く知る為に、3年かけて全部署を周りました。リーシング関連の部署のみならず、お困りごとを解決する「レスQセンター」やビルマネジメントなども含めて、すべての現場を経験させてもらいました。その後、次なる挑戦として、現会長に東京に出店させてくれと直談判しました。日本エイジェントの看板が通じないエリアで、自分でどれだけ勝負できるのかを試したかったんです。現会長は私の意思を尊重してくれて、採用から店舗選びまで、東京出店にまつわるすべての仕事を二つ返事で任せてくれました。ただ、そんなにすぐにはうまくいくはずもなく(笑)、数年苦しい時代が続いて、今に至っています。

率先してワークライフバランスを実現することで、社員に影響を与えたい

――本拠で組織の一員としてビジネスを守っていく一方、新拠点となる東京でもチャレンジされていた頃は30代前半でしたよね。今でこそ「二拠点生活」も少しずつ社会に浸透してきておりますが、当時は珍しかったのではないでしょうか。時間の使い方など、どの様にバランスを取られていましたか。

使っている時間の割合でいうと、その頃は東京9:愛媛1でしたね。愛媛の事業の重要な会議はSkypeで東京から参加していましたが、軸足はほぼ東京。東京出店を任されたことでモチベーションも高く、24時間常に会社のことを考えている様な状態でした。実は、結婚して3ヶ月で東京に単身赴任することになってしまったので、妻にはだいぶ迷惑を掛けました。今は子供もいますし、拠点を愛媛に戻して、これまでの分を取り返すべく、家族との時間を大切にする様にしています。私が率先してワークライフバランスを実現し、家族を大切にする姿勢を示すことで、社員にも影響を与えたいと思っています。

――トップにいる人間が体現することで与えられる影響は大きいですよね。テレワークを前提にする会社も増えてきている中、御社はテレワークやワークライフバランスをどの様に捉え、進めていらっしゃいますでしょうか。

愛媛に関しては、データの完全なクラウド化に向けてシステム変更を進めている状況で、まずはできる部署からテレワークを試験的に実践したところ、テレワークで問題のない部署と出社が必要な部署が明らかになってきました。今は部署や個々の社員のケースを踏まえ、テレワークが機能するあり方を探りながら実施しています。東京は緊急事態宣言が出されて、全員テレワークに切り替えてみましたがうまくいかず、今はバランスを見ながら取り入れています。この様なトライアンドエラーを積み重ねていますが、全社にチャレンジングな企業文化が浸透してきており、社員達も変化は常に起きるという前提で働いてくれているので、テレワークもできるところから柔軟に取り組んでくれている様です。

変化や挑戦を恐れないという姿勢は創業時からの企業文化


――社員の方の変化や挑戦を恐れないという姿勢は、元々の社風からくるものなのでしょうか。または、二代目の参画によるものなのでしょうか。

私の入社前から築かれてきた、弊社の創業時からの企業文化だと思います。例えば、1987年頃から、弊社は接客カウンターにブラウン管TVを数台設置し、そこに撮影した物件や図面のビデオを流すことを始めました。当時としては画期的で注目を集め、「新しいことにチャレンジするのが好きな会社」というイメージづくりができたと聞いています。2009年に開設した無人店舗も業界として初めての取り組みで、翌年にはスタッフレスを可能にする一連システムの特許を取得しました。社長が率先して新しいことに挑戦し、その成果を社内外で積極的に発信してきたことで、社員一人一人にも自覚が芽生え、挑戦する姿勢を内面化してきたと思っています。
DXに関しても、この様な企業文化が根底に流れているからこそ、進めやすいと感じています。トップダウンの掛け声やITリテラシーの高い社員だけでは、どうにもならないんですよね。大きな改革はどうしても人の感情が大きな壁になるので、人の感情のマネジメントを横断的にできる人間が各部署にいることが重要だと思っています。

以下、後編に続く

インタビュアー:WealthPark Founder & CEO 川田 隆太

株式会社日本エイジェント

代表取締役社長:乃万 春樹
本社所在地:愛媛県松山市湊町1丁目2番地
会社ホームページ:https://www.nihon-agent.co.jp/
レスQセンター:https://www.resqcenter.com/
wagaya Japan:https://wagaya-japan.com/jp/

<本件に関するお問い合わせ先>

株式会社日本エイジェント
電話番号: 089-921-1567

WealthPark株式会社 広報担当
Mail:pr@wealth-park.com

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