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2021.04.16

KeyPerson’s VOICE (Part 2) Talk with Choei’s Mr. Nagata about Commitment of “Resident First” Property Managers to Future Generations

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「不動産管理会社のいまを知る」をテーマに、業界をリードするゲストをお迎えし、貴重なお話をお伺いする連載企画。第7回は、創業以来管理を専門に事業を拡大し、管理センター「Bellevie(ベルヴィ)」を京都を中心としながら全国各地に構える 、株式会社長栄 代表取締役 長田修氏にお話を伺いました。
後編では、株式会社長栄様が先駆けて社内弁護士を抱えられた理由、今後の展望や若手へのメッセージをお聞きしました。(後編/全2回)
前編はこちら

ゲストプロフィール

株式会社長栄 代表取締役社長 長田 修氏
京都府出身。高校卒業後、松下電器(現パナソニック)勤務等を経て、1988年株式会社長栄を設立。京都府賃貸管理業連絡協議会(京管連)の立ち上げや、公益社団法人 全国賃貸住宅経営協会連合会(ちんたい協会)の理事を務める等、不動産管理業界に大きく貢献。また、京都ローカルラジオのパーソナリティーとしても活躍する。趣味はF1レース観戦。

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頑張ったら頑張った分だけの成果を約束できる会社が理想

――次の世代へのバトンタッチというお話が出ましたが、ご子息またはご息女に事業承継することも考えられていらっしゃるのでしょうか。

長田社長:うちの子供達は弊社の株は持っていますが、会社の経営には一切関与していません。幼い頃から子供達には自分の夢を持って、自分の人生を頑張れと伝え続けてきました。長男に対しても会社を継げと言ったことはありません。私は個人と会社は完全に分けているので、もともと何の未練もない。私がこの会社を今の状態にするまでたかだか40年で、地球の歴史から見たら点です。執着する必要はないし、社員で頑張っている人に託したいと思っています。

次世代トップの人選に向けて、無記名・チェック式の選挙も始めました。これまで3回実施して、今年の3月が4回目。投票は幹部会のメンバーで行い、私自身は投票しません。この選挙の結果で次のトップが決まることはありませんが、一つの参考までに行なっています。私も永遠の命はありませんし、引退時に人望のある社員が社長になってくれたら良いと思います。弊社に入ったら番頭で終わる様な気持ちで働くのではなく、トップになる為に努力してほしいですし、頑張ったら頑張った分だけの成果を約束できる会社を理想としています。

10年後に自分はどうなっていたいのか、目標値を10年後に持つ


――前編で伺った起業の経緯も然りですが、継承のご判断についても長田社長の人生観が強く反映されていらっしゃるのですね。

長田社長:自分が今ここに存在しているという事実は、過去の多くの先人の愛の結晶です。我が人生を好きに生きれば良いという意見も耳にしますが、私自身は多くの先人の意思や選択によって、自分がこの世に存在していると考えます。たかだか100年しか生きられませんが、感謝して一生懸命生きるべき。働くのはたかだか数十年です。遊ばず一生懸命やっても死にやしません。社員には、取り敢えず頑張って、家族に喜んでもらえる様に収入を増やせと説いています。

余談ですが、私は妻に小遣いをくれと言ったことがありません。松下電器時代は休みの土日に日雇いの仕事をしていました。小遣いをくれと言う代わりにさらに稼げる手段を考えたわけです。何か目標を決めると、人間は色々なことを考えます。自分をいつも追い込んでいくと、道を開く為に今まで考えもしなかった様な知恵が出てきます。「人には優しく己には厳しく」というのが、私の基本的な考え方。自分に優しいままでは、いつまで経っても成長できません。

10年後に自分はどうなっていたいのか、目標値を10年後に持つことも一つのポイントです。そうすると今の一歩が全く違うものになります。今のことだけを考えていると10年後には生き残れません。アイツは何をやっているんだと他人から影で言われていても10年後には光る経営者に出会うことも多いですね。皆んながそうした可能性を持っていますよ。頑張ったら近付ける可能性があるのです。

――夢とプライドを持って10年後を目指してやっていく。なかなか陽の当たらない管理業界という場で働いている社員の方からすると、大変かもしれませんが、素敵なメッセージですね。

長田社長:なんも大変ではないですよ(笑)。こんな日本という恵まれた国で苦しんでいては、世界に出たら何の役にも立ちません。つらいことでも軽くこなさないと。この世にあることはこの世で解決できます。もっと夢を持って、チャレンジしてください。人間は成すべきことがあるのだから。

社内弁護士の設置は法律に則って会社経営をする為の投資


――なるほど。話は少し変わりますが、御社は賃貸不動産経営管理士ができる大分前の頃から社内弁護士を抱えていらっしゃいますよね。

長田社長:不動産管理業は契約行為です。法が未整備の時代からこの仕事に就き、トラブルも裁判も経験してきたからこそ、神と法律の前では人間は平等であることを痛感してきました。日本は法治国家ですから、相手が誰であろうが法律で物事を処理します。だからこそ絶対に社内に専属の弁護士が必要になるであろうと考えていました。ちょうど20年程前に弁護士の数が増えてきたタイミングで、弁護士協会で修習生の就職説明会を開催していましたので、顧問弁護士に彼らの面接してもらって、社内弁護士を置くことになりました。顧問弁護士に加えて、現在社内弁護士が3人いますので、何かあれば彼らに簡単に聞ける状態になっています。

なぜここまでやるかというと、社内で法的にきちんと対応できる体制をつくりたかったからです。となると、どうしても専門家が必要になるので、弁護士と税理士を置いています。困ったら法的にすぐに問題を解決できるので、結果的にオーナー様や入居者にとっても安心ですし、書類等も事前にリーガルチェックをしてくれるので社員も助かります。法体系に基づいてルールを守って会社を運営する為の投資と考えていますね。

――最近ではデジタル化も進めていらっしゃるとか。

長田社長:デジタル化は絶対必要ですよ。マンションの巡回もドローンを活用していきますし、来年には家主(オーナー)様宅に長栄専用パソコンを配布してすべての業務や連絡を集約させます。人間は間違いがあるので、これからは機械やデジタルを活用する時代になっていくと思います。当然やるべきことを進めて、どんどん変えてきます。

――そうした変わりゆく管理業界の中で頑張る若手にも是非メッセージをいただけないでしょうか。

長田社長:自分自身で決めて入った世界ですから、ここで極めてほしいですね。ここで人生を完遂するとまでは言わなくとも、入って良かったなと思えるくらいには頑張ってほしい。自分の仕事を否定的に捉える人間って寂しいじゃないですか。ないものをあるものにしていったのが我々の世代で、何にもないところから城をつくってきたことを楽しんでいました。皆さんの世代はもう色々できてはいるけれど、完璧ではないから、もっと良いものを世間に提供していくことが使命。あんまり格好良く生きようと思わず、どろどろでいいから本気でやってください。

――本日は貴重なお時間をいただき、ありがとうございました。

前編はこちら

インタビュアー:WealthPark Founder & CEO 川田 隆太

株式会社長栄

代表取締役:長田 修
本社所在地:京都府京都市下京区万寿寺通烏丸西入御供石町369 No.60京都烏丸万寿寺ビル
事業内容:賃貸不動産の管理業、自社保有不動産の賃貸事業、不動産の売買や賃貸の仲介、不動産開発業、リフォーム工事、宿泊事業、マンスリーマンション事業、レンタル事業

<本件に関するお問い合わせ先>

株式会社長栄
代表電話番号: 075-343-1600
Mail:chuoc@choei-net.ne.jp

WealthPark株式会社 広報担当
Mail:pr@wealth-park.com

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