- 課題
-
- 営業業務の属人化
- オーナー様ごとにコミュニケーションがばらつく
- 効果
-
- 導入開始から約1ヶ月でログイン率60%以上を達成
- 導入開始から約1ヶ月でオーナー様からの売り物件の問い合わせが5件届く
強みは独自の物件情報からなる「築古物件の投資」
会社概要、特徴を教えてください。
大槻:イチワプロパティは、築古物件の投資に力を入れている会社です。独自の物件情報を強みに、築20〜35年のマンションを直接仕入れ、法人(業者)や個人の方へ販売しています。予め売却を念頭においた運用をご提案しているのが他社との大きな違いです。他にも、中国を始めとする海外投資家を担当する国際事業部があります。売却時に日本人だけでなく、海外の方にも販売出口があるのも当社ならではの強みです。
オーナー様の特徴について教えてください。
二瓶:世代は20〜60代までと幅広いです。資産運用をメインに商品提案をしているため、会社に勤めていながら、購入・運用を始めるケースが大半です。70〜80代の方もいらっしゃいます。
大槻:取り扱っている物件の傾向から、不動産投資のご経験をお持ちの方や投資知識がある方がオーナー様には多いです。
課題を克服するために立ち上げたカスタマーサクセス部署
WealthPark導入のきっかけとなった、導入時に抱えていた課題を教えてください。
大槻:課題はオーナー様対応業務の属人化からの脱却でした。部署・担当者ごとに、オーナー様とのコミュニケーションにばらつきが出ていました。オーナー様としては、連絡が取れない会社に管理を任せるのはご不安だと思います。実際、当社で購入頂いた物件にも関わらず、担当者の気付かない間にオーナー様が物件の売却をされたケースが発生してしまいました。
これまでは営業担当者のみが、オーナー様と接点を持っていたのでしょうか?
大槻:管理担当者からも連絡は行いますが、基本的にオーナー様とのコミュニケーションは営業担当者が対応していました。担当営業が異動や退職した場合には、別の営業担当者が引き継ぎますが、元々担当していたオーナー様ではないので、円滑なコミュニケーションが取れないこともしばしばあったと聞いています。
今、WealthParkを導入しているのは営業部門ですか?
大槻:いいえ、WealthParkを導入したのは、昨年立ち上げたカスタマーサクセス部門です。営業部門とは別にオーナー様のフォローアップを行うチームを立ち上げました。本チームにはオーナー様のフォローを専門に行う人材をそろえており、業務を支えるツールとして導入したのがWealthParkです。
伊勢:WealthParkの導入には、オーナー様とのタッチポイントを増やす意味合いもありました。例えば、売却を検討するオーナー様が当社に相談できる場を増やすことで、ビジネスの機会を創出することができます。
「実は、新しい物件を買いたかったんだ」営業に話せなかったオーナーの本音をくみ取る
営業担当者以外に専任担当としてカスタマーサクセス部署を置いたのは、他の管理会社と異なるように感じました。
大槻:この考えのヒントになったのは、私の前職にカスタマーサクセスの部署があったことです。その部署では、ログインや機能利用状況などを元に、解約の可能性が高いオーナー様に毎月連絡を取っていました。また、当時は前の営業担当者と連絡が取れない場合にはカスタマーサクセスの担当者に連絡を頂くことが度々ありました。こうした経験もあり、イチワプロパティでもカスタマーサクセスの部署を立ち上げることは良い方向に向かうだろうと思いました。
営業とカスタマーサクセスの二部署体制にしたのはどのような狙いがあったのでしょうか?
大槻:オーナー様とのコミュニケーションの頻度を増やせることが大きかったです。カスタマーサクセス部がWealthPark経由でオーナー様の声を直接吸い上げることができれば、物件売買のニーズをはじめ、運用でのお困りごとなどを定期的に把握でき、機会損失を防ぐことにつながります。会社としても、オーナー様の満足度が向上すれば、利益UPにもつながります。
二瓶:実際にコミュニケーションが円滑に取れることで「実は、新しい物件を買いたかったんだ」など、営業担当者が聞ききれなかったオーナー様の本音がカスタマーサクセス部経由で入ってくるようになりました。
導入開始から約1ヶ月でログイン率60%以上を達成
WealthParkの導入時に大変だったことを教えてください。
二瓶:オーナー様へのWealthParkログインの手続きと説明を私と伊勢で行いました。実際にオーナー様に連絡したところ、電話やショートメッセージ(SMS)に反応頂けないなど、なかなか連絡がつかないケースが多々ありました。
導入業務を進める中で、何か感じたことはありましたか?
伊勢:始める前は、オーナー様がWealthParkのチャット機能を使ってくれるのかどうか不安でした。導入後すぐにオーナー様からチャットでご相談があり、不安はすぐに解消されましたし、ご相談が我々に届くまでのスピードも格段と速くなったことを実感しました。
大槻:常に試行錯誤の連続でした。運用を進めていく中で出てきた課題もあり、カスタマーサクセス部内はもちろん、部署を越えた問題についても、関係者と連携を取りながらどのように対応していくかを決めました。オーナーアプリの導入をきっかけに部署の垣根を超えた取り組みができ、社内・オーナー様との距離が縮まったように感じます。
ログイン数を増やすにあたり、チーム内で行った取り組みについて教えてください。
大槻:当初はなかなかログイン数が伸びなかったので、目標の架電数をチームで定め、各々の活動量を見える化しました。
連絡方法やメッセージ文面も工夫したことの一つです。例えば、電話が中々つながらないオーナー様には、SMSのショートメッセージ送信も追加しました。最初は定型文を送っていましたが、なかなか登録数が伸びなくて……途中から「入力まで1分もかかりませんのでご登録をお願いします」のようなテキストに変えたところ、お忙しくて電話に出ることが難しい方でも、時間が空いているときにSMS経由でご登録頂けるケースが増えました。ログインしてもらえるまで繰り返し送付し続けたのも、効果があったと思います。
試行錯誤を重ねながら毎週のSMS送信と1人1人への架電を徹底的に実施した結果、WealthParkの導入開始から約1ヶ月でログイン率60%以上を達成できました。
二瓶:オーナー様の中には電話番号しか登録されていない方も多かったので、WealthParkの導入をきっかけに、オーナー様のメールアドレスを取得できたのも大きな収穫でした。
「約1ヶ月で売り物件の問い合わせが5件届く」導入した効果をチャットから感じた
オーナー様とのコミュニケーションにおいて、心がけた点はなんでしょう。
伊勢:電話でオーナー様とお話した際には、WealthPark導入によって生じる変更点のお伝えを心がけました。例えば収支決算などの書類送付が無くなること、営業担当からではなく、WealthParkのチャットからカスタマーサクセス担当が連絡をすることなどです。すると「ああ、もう紙の書類は無いんだ」「連絡方法と担当部署そのものが変わるんだね」とログインしてくれるオーナー様が多かったです。
導入後、チャットにはどのようなご相談が来ますか?
二瓶:私がオーナー様からのチャットの初期対応を行いますが、よく届くご質問は、売却のご相談と売却時の利益についてです。実際に、導入開始から約1ヶ月でオーナー様からの売り物件の問い合わせが5件届きました。賃貸に関しては、所有する物件の空室状況の確認や募集条件のすりあわせなど戦略についてのご相談が多いです。
チャットを導入した効果をオーナー様から届くご連絡で感じることはありますか?
二瓶:はい。特に賃貸関連のご連絡は、チャット導入の効果とその大きさを感じます。不動産の運用では、空室になった場合、オーナー様から積極的に対策をご提示頂くケースは少ないんです。ただ、チャットを導入してからは「この物件が空室なんですけど、これに対する対策はありますか?」という問い合わせが増えました。空室が長く続くかもしれないという問題意識をすぐに伝えていただけるようになったと感じます。実際に対策案をご提案すると、オーナー様からは「こういうアプローチをかけたい」とご返信があります。
WealthParkでは、物件の今の状況を確認することができます。オーナー様はご自身の物件情報を見て「あれ、気になるな。聞いてみよう」という感覚になっていると思いますか?
二瓶:資産運用において、最新の資産状況を手元ですぐに確認できるのは、重要なことです。WealthParkを通じて保有する不動産の状況を確認でき、オーナー様ご自身の資産状況を今一度整理する機会になるのだと考えています。オーナー様が相談したいと思った時に、すぐに相談できる環境をWealthParkのチャット機能で提供できたのは良かったです。
売り切ったら終わりではない。最後までオーナー様に選ばれる会社へ
あるインタビュー記事で、代表の城谷氏が「管理を強化したい」と話されていました。管理を担う皆様から見て、どのような点の強化が必要だと思いますか?
二瓶:営業部はオーナー様との取引に注力し、取引が開始されてからはカスタマーサクセス部が管理を引き継ぐ体制をより強固にしていく必要があると思います。そのためにもカスタマーサクセス部がオーナー様の不安や要望を抜け漏れなくキャッチできる部門に育てていきたいです。そうすることが、最終的に会社としての資産になると思います。
最後に、一言づつメッセージをお願いします。
伊勢:オーナー様が「イチワプロパティなら安心できる」という会社になれるよう、顧客満足度第一位を目指し、管理業務に励んでいきたいです。
二瓶:カスタマーサクセス部門の定着とオーナー様が安心して物件を任せられる部門へと育てていくのが私の目標です。会社の中核部門になれるよう、今後もひとつひとつ課題を乗り越えていきたいです。
大槻:「この会社だったら任せられる」とオーナー様の信頼を勝ち得ていかないと、厳しい時代になっていると肌で感じています。オーナー様が逃げずに、選ばれ続けるような会社にできるようにしていきたいです。
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